イノシシ肉骨粉 肥料利用を解禁 非食部の処理負担減 農水省

 農水省は、イノシシの骨や内臓を乾燥、粉砕した「肉骨粉」について、肥料としての利用を解禁した。国内で初めて牛海綿状脳症(BSE)が確認された2001年以降禁止されていた。イノシシを食肉利用する際、骨や内臓など利用しない部位を処分する手間や費用が負担となっているが、肥料として利用できることで、負担軽減が期待できる。

 動物の肉骨粉は、主に飼料やペットフード、肥料に利用されてきたがBSE発生以降、全面的に利用が禁止された。BSEの原因とされたためだ。同省はこれまでに、イノシシの肉骨粉は安全性に問題はないと判断し、14年にペットフード利用、16年に豚や鶏の飼料利用を解禁してきた。

 肥料利用は禁止されてきたが、昨年12月に解禁した。捕獲前に死亡しているなどの異常なイノシシを使わないこと、銃弾を確実に除去すること、鹿など他の野生鳥獣と分離した工程で処理することなどが条件となる。

 先に解禁したペットフードや豚や鶏の飼料としての利用は、認知度不足もあって進んでいない。だが、肥料利用は、肉骨粉はリン酸を多く含み、良質な肥料になることもあり、大きな需要が期待できる。同省は「今回の解禁で、これまで捨てていた部位が有効利用できる」(鳥獣対策室)とし、広くPRしていく考えだ。

 政府は、年間172億円(16年度)にも上る農作物被害の低減へ、鹿やイノシシの捕獲を進めるとともに、食肉利用を広げて地域の所得向上につなげる目標を掲げる。一方、骨や内臓など食肉利用しない部位の処分にかかる手間や費用が事業者の負担となっていた。

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