稲高温障害 植物ホルモンで回避 不稔軽減に可能性 島根大学の研究グループ

 島根大学の小林和広准教授の研究グループは、稲の高温障害で発生する不稔の軽減に、植物ホルモンのジャスモン酸メチルが役立つ可能性があることを確かめた。植物の開花を早める作用がある同ホルモンを利用し、涼しい時間帯に花を咲かせて受精させることで、高温の影響を避ける。地球温暖化に対応できる技術として、実用化を探る。

 稲は開花時に気温34度以上になると、受精がうまくいかず、種が実らない不稔を引き起こす。2007年や10年は、西日本などは、異常高温で不稔や白未熟粒が発生し、減収になった。海外では不稔が増えており、温暖化が進めば日本国内の被害も増えるとみられる。

 同ホルモンは、稲の開花を早める効果で知られている。試験では7、8月の午前9時に「ハナエチゼン」「朝日」などに散布処理した。天候や希釈濃度によってばらつきはあったが、無処理に比べて、開花が1~3時間ほど早まり、昼までに処理した稲は全て開花した。

 高濃度の施用では未熟なつぼみまで開花させる副作用があり、不稔の割合が高まることも分かった。小林准教授は「品種や濃度での効果の違いを確認し、適切な散布方法を探りたい」としている。

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