ICTで実証 害獣捕獲 遠隔操作も スマホで映像確認 20メートル先の動きもキャッチ JAグループ広島

捕獲システムの説明を受ける、せんごくの里の田村組合長(左)(広島県北広島町で)

 JAグループ広島は、県内の中山間部と都市部で、情報通信技術(ICT)を使ったイノシシ・鹿の捕獲実証実験を始めた。箱わなにセンサー付きカメラを連動させ、スマートフォンなどの専用アプリケーションで映像を確認しながら、わなを遠隔操作することもできるシステム。撮影画像の分析で問題点の改善にもつなげる。

 生産現場での実証実験は初めて。中山間部はJA広島北部管内の北広島町の農事組合法人せんごくの里、都市部はJA佐伯中央管内の廿日市市の農家で行う。昨年11月にJAグループ広島が開いた「担い手アグリサミット」でモニターを募った。

 システムは、電気柵を販売するアポロ販売と、IT企業のカウスメディアが共同で開発。赤外線モーションセンサーを搭載し、昼夜を問わず約20メートル先までの動きを捉え、動物が近づいたことをメールで知らせる。約3カ月間設置し、撮影画像は専門家に分析を依頼して、改善策などを農家にフィードバックしていく。

 2月27日には、北広島町の農地に実証用の鉄製の箱わなと、ICT機器を設置。アポロ販売東京本部の浅岡輝喜本部長は「カメラで失敗した状況も押さえることが大事だ」と強調する。モニターを受けた同法人の田村誠組合長は「箱わなを設置するなど対策をしてきたが、毎年被害に悩まされる。画像が送られてくるのが魅力だ。結果が良ければ導入したい」といい、見回りの労力軽減を見込む。

 JA全農ひろしま園芸・資材部の川口泰伸さんは「県内の農家は鳥獣害対策に対する意識が高く、わな免許を取得し、おりを自費で購入する方も多い反面、捕獲に結び付いていない。少しでも農家の悩みが解消できるよう、捕獲システムに期待したい」と話す。

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは