[花やいで 東北の農村女性] 憧れ・・・被災地で就農 仙台市・平松希望さん 仲間を組織盛り上げたい

砂利を取り除きながら被災農地で野菜を栽培する平松さん(仙台市で)

 富山県出身の平松希望さん(25)は2017年4月、東日本大震災の津波被害に遭った仙台市若林区七郷地区で、新規就農した。津波で家も農地も被災した農家が農業を再開する姿を見て、心を揺さぶられ、就農を決意。農家以外の出身だが、被災地の農業の一助になろうと、まい進する。

 平松さんは2011年、仙台市の大学を受験して合格。家探しに訪れていた仙台市で、東日本大震災に遭遇した。住宅の窓ガラスが割れ、塀が崩れるのを目の当たりにし、入学するか迷ったが、「これも何かの縁」と入学を決め、仙台市に来た。

 入学直後の11年6月。同級生に誘われ、仙台市若林区の津波被災地でボランティア活動を始めた。12年3月ごろ、農地のがれき撤去の依頼を受け、50代の男性農家に出会った。

 その農家の農地からは、砂利やガラス片が次々と出てきた。男性農家は津波被害によって自宅が床上浸水、農機も壊れており、農業をできる状況には思えなかったが「俺は農家だから、農業をやるんだ」と話す姿に心を打たれた。「一人で営農を再開して、野菜をこだわりを持って作るなんて、農家ってすごい」と、憧れを抱いた。

 大学3年生だった13年秋、被災地での就農を決意。2年間の農業研修の後、17年4月から仙台市若林区七郷地区の被災農地60アールで、野菜12品目を栽培する。

 「地区には担い手が足りない。新しい担い手を育てるため、地域の農家を組織化して、研修生を受け入れ、地域全体を元気にしたい」と、将来像を思い描く。
 

<ここだけの話>


 当初は就農を諦めていた平松さん。だが、被災地視察に訪れた石川県の女性農業者から「みんなが応援するから、やりなさい。被災地には新しい力が必要」と背中を押された。「応援してくれる人がいるのがうれしかった」と感謝する。

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