検閲は出版物や映画に限らない

 検閲は出版物や映画に限らない。あらゆる情報が行き交う「ネット空間」にも監視の目が光る▼きょうは「世界反サイバー検閲デー」。国や企業によるネット検閲に抗議し、検閲の中止を呼び掛ける日。10年前に「国境なき記者団」と国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが制定した。ネット空間は、国家、企業、個人が入り乱れての情報戦が繰り返される「第5の戦場」▼記憶に新しいのは、米国の大々的な盗聴。米CIAの元局員スノーデン氏が暴露した。中国も、政府、商社、団体などが検閲を行っている。どこかの国が常にネットを監視しているとすれば、報道の自由を支える民主主義が危うい▼やっていけないことをこっそりやるのが為政者の常か。日本では改ざん疑惑に揺れる。「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省が決裁文書を書き換えた疑い。渦中の国税庁長官が辞任したが、野党は安倍首相の責任追及を視野に勢いづく。改ざんの「竄」は、ネズミが巣穴に入ることに由来し、こっそりと書き換える意味となった。忖度よろしく、こそこそと動き回る役人の影がちらつく▼きょうは世界的な望遠鏡製作者法月惣次郎の命日でもある。どうせのぞくなら、きらめく夜空の広大な宇宙に思いをはせる方がよほど清々しい。

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