[ここに技あり] 「ミツバチの餌やり器」自作 手間省き寿命も延長 千葉県芝山町 内田正治さん 

写真説明:「ミツバチの餌やり器」を紹介する内田さん

 千葉県芝山町でスイカ70アールを作る内田正治さん(60)は、ペットボトルと塩化ビニール(塩ビ)管を組み合わせて、授粉作業で活躍する「ミツバチの餌やり器」を開発した。これまでは皿に餌となる蜜を注いでいたが、その手間が3分の1ほどに軽減し、切れ目なく蜜を与えられるため蜂の体力がアップし、寿命も延びたという。

 授粉時のミツバチの食欲は旺盛で、気温が上昇する春先は1日に3、4回は蜜を補充する必要があり、時には「刺されることもあった」という。蜜が足りなくなるとミツバチの体力が落ち、授粉の効率は悪くなり、寿命も短くなってしまうだけに小まめな蜜やりは不可欠。だが、内田さんは「他の作業をしていると、ついうっかり蜜の補充を忘れてしまうこともあった」と振り返る。

 そこで「自動的に蜜を給餌してくれる道具を作れないか」と考え、昨年3月に餌やり器を自作した。鶏などに自動的に水を与える装置をヒントにして、ペットボトルを逆さにして飲み口に蜜が出るだけの穴を開け、蜂が食べた分だけ自然に蜜が出てくる仕掛けにした。「食べた分だけ蜜が出てくるので、皿の中で溺れて死んでしまう蜂も減った」という。

 作り方は穴が直径7センチの塩ビ管を14・5センチの長さに切断し、管の穴に入るペットボトル(500ミリリットル前後)の飲み口と塩ビ管にそれぞれ、カッターなどで約5ミリほどのくぼみを均等に4カ所入れる。

 ペットボトルが皿の中で安定するよう、塩ビ管の周りに針金を曲げて足を2本作り、テープで固定。テープを黄色にすると「ミツバチが寄ってきやすくなる」。あとは、蜜が入ったペットボトルを塩ビ管に差し込み、飲み口が下にくるように皿に設置すれば完成だ。

 内田さんの場合、装置は廃材を利用して作ったが、ホームセンターなどで購入しても「1個300円ほどで作れる」とみる。

 内田さんは18歳から2年間、大手自動車メーカーでエンジニアとして車の修理をしていた。この経験を生かして農業を楽にする機械や装置を続々と生み出している。「アイデア農具を考えていると子どものころ、おもちゃで遊んでいたようなわくわくした気持ちになる。どうせやるなら楽しく農業を信条に、アイデアを形にしたい」と笑顔で話す。
 

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