きょうは山から里へ「田の神様」が下りてくる日

 きょうは山から里へ「田の神様」が下りてくる日。16個の団子を供えてお迎えするので「十六団子の日」ともいう。きねと臼で餅をつき神様に合図を送る。そんな農耕儀礼の名残が今も伝わる▼農をつかさどる神様は、春になれば里に下り、収穫が終わる秋に山に戻る。「田の神」と「山の神」が山と里を行き来して、実りを見守ってきた。ところが昨今、山から下りてくるのはイノシシ、鹿、猿、熊たち。人間が追い出されて、里に定住しそうな勢いである▼農水省であった全国鳥獣被害対策サミットに行くと、危機感がひしひしと伝わる。捕獲から食肉の処理・加工・流通技術、ジビエの普及まで、この問題の裾野の広さを実感する。鳥獣害対策は、農家の死活問題にとどまらず、地域の存亡がかかる社会問題といっていい▼同サミットで講演した田中康弘さん(マタギ自然塾代表世話人)の対案は明快である。野生動物が里を縄張りと認識してしまった以上、「とにかく捕る。捕ったら食べる。それしかない」▼そこに意外な助っ人が現れた。フィギュアスケート元世界女王の浅田真央さん。NHKの番組で「最終的な夢は自給自足の生活」と語り、山で狩りをしてイノシシをさばきたいとおっしゃる。「田の神様」ならぬ最強の狩りガール降臨か。

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