「米関税、日本が適用除外を要請」

 「米関税、日本が適用除外を要請」。新聞の見出しを見て、“あの頃”を想起した農業関係者は少なくあるまい▼米(コメ)の市場開放が最大の焦点だったウルグアイラウンド。日本政府は関税化=自由化の回避を最優先した。これが米関税化の適用除外である。代償措置として特別な輸入枠を差し出したのはご承知の通り。あの時の対処方針が最善だったのか、いまだに両論がある。さて、見出しの事案はトランプ米大統領が打ち出した鉄鋼、アルミニウムへの関税引き上げを指す▼鉄鋼は「産業の米」である。国内鉄鋼産業の衰退は安全保障を揺るがす。よって、輸入制限をかけるのだという。この判断、自由貿易信奉者には蛮行そのものだろうが、ご当人からすれば政治信条の原点に戻ったにすぎない。世耕経産相を筆頭に適用除外を働き掛けるさまは、かつての農林官僚をほうふつとさせる▼輸入制限の根拠となる通商拡大法はケネディー大統領時代の産物である。自身が提唱し、後にケネディーラウンドと名付けられる関税削減交渉を始めるために作られた。よもや後世、「自国第一主義」のために伝家の宝刀が抜かれようとは想定しなかったであろう▼それにしても、電撃の米朝首脳会談といい、やや隙間風が気になる安倍首相との盟友関係である。

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