外資の農地取得調査 17年分から全国的に 農相方針

 斎藤健農相は23日の参院農林水産委員会で、外資によって国内の農地が取得されていないかどうかについて、2017年分から全国的に調べる方針を示した。農地法では、外資を含めた企業の農地取得は認められておらず、これまでは調査してこなかったが、外資の関連法人が農地を借りて参入するなど、日本農業への関心を強めていることも踏まえ、実態を把握し直す。民進党の徳永エリ氏への答弁。

 国内では近年、外資が出資して日本で設立した法人が、農地を借りて参入する事例が出ている。徳永氏は、こうした動きは今後も増えてくると指摘し、「(外資参入の)実態を農水省として把握しておく必要がある」と訴えた。

 斎藤農相は、農地を所有できる法人は農業者の出資割合が過半である必要があることから、「農業者の意に反して、農地を取得した法人に外国資本が流入することは、基本的にない」と説明した。一方で、森林では外資による買収状況を毎年調べていることもあり、農地でも農地法の規定が順守されているかどうか、全国調査すると述べた。

 一方、無所属の舟山康江氏は飼料用米の取引価格を、代替となる輸入トウモロコシと同等の1キロ20~30円と政府が説明していることについて「現実にはもっと安い」と指摘。斎藤農相は1月に飼料用米生産者や畜産農家など229件に聞き取り調査し、同価格帯で取引されていると確認したとする一方、流通経費などを引いた生産者手取りは同5円になる例もあると説明した。舟山氏は飼料用米の生産者に国の助成金が入ることを見越して、取引価格が引き下げられている可能性があるとし、取引実態を厳しくチェックするよう求めた。

 徳永氏はまた、農産物の輸送トラックの運転手不足を背景に、北海道のジャガイモやタマネギの輸送を支える鉄道網の重要性が増していることを指摘。JR北海道が多くの線区で廃止を含めた見直しを検討していることについて、国土交通省の認識を質した。

 同省の牧野京夫副大臣は、「物流を確保する方策も含めて検討する必要がある」と述べ、JR北海道が、線区の維持が困難な地域で進める住民との協議について、輸送網を維持する重要性を踏まえて、「積極的に関与していく」と述べた。

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