GI不正 海外で横行 600件超、中国産多く 主要サイト農水省調査

 中国産「市田柿」、マレーシア産「紀州梅」──。日本で登録されている地理的表示(GI)の不正な使用が、海外でなお横行していることが農水省の調査で分かった。GIに登録・公示された48産品・46地名を対象に、全世界の主要なショッピングサイトを検索。GI登録で使われる地名を含む商品が600件以上検出された。同省はGIの不正使用の防止に向け、現地での取り締まりが可能となるよう、外国政府とのGIの相互保護の協定締結を急ぐ。

 同省がGIの不正使用調査をするのは今回が2回目。1年をかけて調査したところ、海外産であるにもかかわらず、日本の産地を名乗る商品が数多く流通している実態をつかんだ。GIの不正使用が特に多かったのが中国産。同国産の「西尾の抹茶」や「神戸ビーフ」「特選松阪牛」なども見つかった。

 同省はGIに登録されていない産品についても、日本産を装ったものがないか、2017年7~10月にタイ、中国、インドネシア、ベトナムで現地調査も行った。日本産であるかのようなパッケージ表示や商品紹介をする例として、ベトナム産「栃木コシヒカリ穂の香」、タイ産「マスクメロン」、ベトナム産「沖縄海ブドウ」などが発見された。

 GIは日本が外国政府と相互保護の協定を結ばないと海外で保護が進まない。このため政府は各国との協定締結を急ぐとともに、調査で判明した不正使用を登録団体に通知。不正使用している団体に異議申し立てなどを行うよう促す。

 16年に発覚したタイ産「夕張日本メロン」については、GI保護を侵害しているとして登録団体が同国の生産業者に警告状を送付し、同じ名称を使用しないよう求めた。その後の現地調査では、「夕張メロン」と名乗った商品は発見されていない。

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