先月亡くなったホーキング博士は

 先月亡くなったホーキング博士は、独創的な宇宙理論を打ち立てた。独創的な農業技術では日本の「ホウキング博士」も負けていない▼アイガモ農法で知られる福岡県桂川町の古野隆雄さん(67)が、熊手を使った画期的な株間除草法「ホウキング(箒ing)」を開発し評判を呼んでいる。安くて簡単で効果は抜群。市販の金属製熊手を3本以上つなげて畝の上を引くだけ。作物は傷めず雑草だけが抜ける。100メートル2時間かかる除草が1分で済む。麦や大豆、野菜などいろんな作物に使え、費用は熊手代の数千円▼動画配信し海外からも反響が届く。先週末の実演会も盛況で「こんなに簡単に抜けるなんて」と感嘆の声が上がったという。草の出始めに3回ほどかけば収穫まで草取りから解放される。目からウロコの技術は、本紙「営農技術アイデア大賞2017」の優秀賞に▼雑草防除と地力維持を追究してきた。試行錯誤と創意工夫の中で編み出す「技術の自給」に農の醍醐味を見る。ホーキング博士は、人工知能(AI)が人間を超える危険性を警告したが、古野さんは「AIは認識までするが、その先の対策は百姓の技術」と言う▼「農業は面白くて深くてオモチャ箱のような世界、まだたくさんの宝がある」。楽しく手軽な除草で目指せイグノーベル賞。

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