JA発信アプリ 農業理解へ積極活用を

 JAグループがスマホ向けのアプリ「JA旬みっけ!」を開発した。各JAが直売所の情報を中心に、准組合員や地域住民らに農と食を発信できる。JAは創意工夫を凝らし、最大限に活用したい。

 このアプリは、JAや直売所が、直売所の入荷情報や売れ筋などを発信すると、アプリをダウンロードした同じエリアの利用者に届けられる仕組み。JA単位で情報発信をすればするほど、地元の利用者にアピールができる。全国向けの情報もあるが、どれだけ活用するかは、JAや直売所にかかっているといえる。

 アプリ開発の狙いは、JAの准組合員や地域住民らに、JAとの接点を増やし、「農業振興の応援団」になってもらうことだ。准組合員のJAとの接点は直売所が最も多いことから、直売所情報を中心に発信する。准組合員らに地元農産物をアピールし、食べて応援してもらうことにつなげる。

 これまでJAとの接点が他の世代と比べて弱かった若い世代に対しても、効果的な発信手法として期待できる。アプリで直売所の利用が増えれば、農業所得の増大にもつながる。

 JAグループの新たな情報発信の手段として期待されるが、ポイントは情報の送り手と受け手がいかにアプリを活用していくかだ。

 受け手となる利用者、アプリをダウンロードする人が増えなければ、情報発信しても効果は薄い。先行して類似のアプリを2016年から始めたJAグループ北海道では、各地で開くJAのイベントなどで来場者に直接活用を呼び掛け、利用者を伸ばしている。アプリで受ける情報は、直売所やイベントなど、地元の人にこそ有用な情報が中心。ダウンロードの呼び掛けも各地域で進めるのが効果的だろう。

 情報の送り手側の工夫も必要だ。こうしたアプリは次々と新しい情報が来なければ、見てもらえなくなる。旬の農産物、お買い得情報、レシピ、農産物の豆知識など、継続的にスマホをチェックしたくなる仕掛けを作りたい。

 まずは直売所の特売ちらしを作る感覚で情報発信するのも一つの方法だ。毎日更新できなくても、更新する日や曜日を決めて告知するなど工夫をすれば、より多くの人に見てもらいやすくなる。

 アプリの利用者が一定に確保できれば、例えば直売所でイベントを企画する際に、人を集めやすくなる。直売所をただの買い物ができる施設としてだけではなく、地域の交流の拠点にできる可能性も広がる。

 直売所情報に加え、JAまつりや食農体験などのイベント、JA自己改革の取り組みを発信することも考えられる。こうした情報発信を通じてJAとの接点を増やせば、准組合員のJA参画や地域住民のJA理解につなげられるだろう。

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