タモリさんの地形マニアぶりが面白い

 タモリさんの地形マニアぶりが面白いNHK「ブラタモリ」。〈段差〉に目の色が変わる。サングラスで見えないけれど▼自戒を込めて書くが、現代人の〈地形感覚〉は退化の一途である。今いる土地が元々山麓なのか林地なのか湖沼か低湿地か、意識することはまずない。〈地歴〉はビルや家屋の下に埋まっている。そんな中で〈段差〉は本来の地形の一端を地上にさらす。タモリさんを引き付けるゆえんだろう▼防災の観点からも地形は重要である。『地名は災害を警告する』(遠藤宏之著、技術評論社)によると、この国の先祖は過去の自然災害を「地名というメッセージ」で残してくれた。東日本大震災の被災地をはじめ、全国津々浦々の〈津波地名〉〈崩落地名〉〈水害地名〉の何と多いことか。土地の恵みと災いの双方と共存し、地名に刻印した先人の声を聞かなければならない▼きょうの熊本地震本震発生から2年を前に、また悲報が届いた。大分県の山あいの集落で裏山が突如崩れ、麓の民家4戸を埋め尽くした。大量の土砂と転がる巨大な岩の圧倒的な重量感に息をのむ。JAの組合員と家族が含まれている。痛ましい限りである▼熊本地震では営農再開の先が見えない人たちが大勢いる。〈災害列島〉での助け合いの重さをかみ締める。
 

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