17年度生乳生産 30年ぶり700万トン割れ 都府県10年で2割減

 2017年度の全国の生乳生産量が30年ぶりに700万トンの大台を割ったことが、中央酪農会議(中酪)のまとめで分かった。10年間で1割減となる。主力の北海道で回復の兆しがあるものの、都府県で離農に歯止めがかからず、生産量が2割減ったことが響いた。都府県の生産基盤強化が急務となっている。

 中酪がまとめた指定生乳生産者団体(指定団体)の17年度の受託乳量(沖縄県を除く)は全国で698万3109トンだった。前年度を1%(7万トン)下回り、10年間で9%(71万トン)落ち込んだ。700万トン割れは1987年以来。

 都府県は前年度比2%減の318万3441トンと、5年連続の減少。関東の関係者は「北海道の初妊牛相場の高騰を受け乳牛の更新が進まず、乳量が落ちた」という。10年間で80万トン減。高齢農家の離農が影響している。関東生乳販売農業協同組合連合会の17年度の農家戸数は前年度より120戸(4%)減った。

 一方、北海道は前年度比0・2%増の379万9668トンで、2年ぶりに増えた。「良質な粗飼料で1頭当たり乳量が増えたことに加え、農家1戸当たりの飼養頭数が増えた」(ホクレン)。10年間の生産量は毎年小幅の変動はあるものの、370万~380万トン前後を維持している。

 全国の生産量に占める都府県の割合は46%に落ち込んだ。08年度まで都府県が過半となっていたが、09年度に逆転、それ以降同様の傾向が続く。飲用向け都府県の減産で北海道から生乳を運んでいるが、「北海道に頼るにも限界がある」と乳業関係者。中酪の寺田繁業務部長は「近年は牛乳消費が好調で、特に夏場の需給が逼迫(ひっぱく)している」と話す。

 政府は食料・農業・農村基本計画で25年度の生乳の生産努力目標を750万トン(沖縄県を含む)と見通すが、達成は程遠い。Jミルクは18年度の生乳生産量を全国では前年度比1%減、うち都府県は3%減ると見通す。

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