外国人農地取得2件 法律違反確認されず 農水省が初の調査

 外資や外国人による農地取得が、2017年は2件で7・2ヘクタールに上ったことが、農水省の初調査で分かった。外資が出資した農地所有適格法人(農業生産法人)が7・1ヘクタールを、外国人個人が相続に伴い10アールを取得した。農地法の規定に違反して、農地が取得された例は確認されなかった。

 同省は、外資による森林買収の拡大を受け、森林では毎年、外資の取得面積を調べてきたが、「農地の外資買収も進みかねない」との懸念の声を受けて調査に乗り出した。

 具体的には①外国に本店がある法人(外資)②居住地が海外の外国人③農地が所有できる農地所有適格法人のうち、外資や外国人が議決権を持つなどした法人──を対象に、17年の1年間の農地の取得状況を調べた。

 外資を含め、一般企業による農地取得は農地法上、認められていない。調査では、農地法に基づく許可書などを基に取得状況を調べたが、外資による農地の違法取得はなかった。

 一方、北海道函館市では、フランスに本店があるワイナリーが49%を出資した農地所有適格法人が7・1ヘクタールを取得。醸造用ブドウの栽培に向け、地元農家と法人を立ち上げ、農地を取得した。農地所有適格法人は、農業者の出資割合が過半などを要件に、農地取得が認められている。

 愛知県稲沢市では、中国人が10アールを取得。もともと日本人だったが中国人との結婚を機に中国籍にし、その後、親からの相続が発生し所有権が渡った。農地法では個人で農地を取得する場合、原則で年間150日以上農作業に従事するなどの要件がある。海外に住む外国人がこうした要件を満たすのは難しく、事実上、取得できない。一方、相続で所有権が渡った場合は、農地法の要件は対象外となる。

 同省は18年以降も同様の調査を続ける方針だ。

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