鶏卵価格 過去10年で最低水準 供給過多、低迷長期化も

 鶏卵の価格が低迷している。JA全農たまごの2日時点の価格は前年を約3割下回り、過去10年で最低水準に落ち込んでいる。ここ2、3年の相場高を受け、生産量が過剰になっている。出荷を抑制する国の事業が発動されたが、「需給はすぐには改善されず、相場低迷は長引く」(東京都内の流通業者)見込みだ。

 全農たまごの2日のM級価格は東京地区で、1キロ170円。前月23日から7営業日連続で同じ価格だ。ただ、前年同期と比べると28%安く、M級は3月下旬から大きく下落した。

 東京都内の流通業者は「供給過多で需給が緩んでいる」と話す。日本種鶏孵卵協会によると、採卵用ひなの餌付け羽数は1~3月の累計で2661万羽と前年比で4%(100万羽)多い。鶏卵生産量では4500トン(3カ月)に相当する。農水省によると、2017年の鶏卵生産量は260万トンで1996年以降で最多を更新。18年はその水準を上回る勢いだ。

 卸売価格の下落は、小売価格にも反映されている。東京都内の中堅スーパーでは1パック10個入りが125円(税別)で、特売の目玉商品となっている。総務省の小売物価統計調査によると、4月の東京地区の鶏卵価格(L級)は前年同月比6%安の1パック232円だった。

 加工・業務向けの需要は底堅いが、それ以上に生産量が多い状況。在庫を抱えている業者も多く、相場はさらに下がるとの見方が広がる。

 日本養鶏協会は前月23日、鶏卵出荷を抑制する成鶏更新・空舎延長事業を5年ぶりに発動。標準取引価格が1キロ162円で、同事業の発動基準である安定基準価格(163円)を下回った。

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