釈由美子さん(女優) 「気」を込めておにぎり 母に感謝、息子に愛情伝え

釈由美子さん

 が作る料理で一番好きだったのは、おにぎりです。具はサケだったりコンブだったりシンプルなものですが、運動会や遠足のたびにおにぎりがあると、すごくうれしくて。愛情込めて作られる手むすびは、日本人のソウルフードだと思います。

 子どもの頃、近所に大きな公園があって、売店が出ていたんですね。私は大きくなったら、そこにおにぎり屋さんを出そうと思っていたくらいです(笑)。

 今、米離れが進んでいるじゃないですか。糖質制限ダイエットといって、炭水化物が敵だという考えの人が増えています。それは残念なこと。そういうダイエットが良くないということを、私はちゃんと伝えたいと思います。というのも私は、20代の頃にダイエットをやりすぎて摂食障害に近い状態になり、苦しんだ経験があるからです。

 あの頃は自分に自信がなくて、グラビアの仕事をするたびに太っていると感じていました。周りの人は本当に細かったですから。もうコンプレックスの塊で、痩せなくちゃ、痩せなくちゃと思っていました。

 クション映画に出演するため、自衛隊に体験入隊したことがあります。その時はほどよく筋肉をつけることができました。でもその後で始めたダイエットは、間違っていました。一番簡単に痩せる方法は食べないことだと思い、3日に1回くらいしか食べないとか、主食がミントのタブレットだったりとか。

 そのため体調を崩し、情緒不安定になり、夜も眠れなくなりました。心身ともにボロボロになったんです。

 30代になったのをきっかけに、身体も含め自分のことを愛してあげようとマインドを切り替えました。食生活が一番大切だと考え、3食玄米ご飯にして、バランスよく食べるようにしました。それですごく調子が良くなったんです。

 今、子どもが1歳10カ月になりました。産後は何も運動をしていませんでしたが、このたび舞台で座長を務めさせていただくこともあって、トレーニングを始めました。体力勝負ですから。今年で40になりますが、食事と適度な運動と睡眠が基本だと感じています。

 食事についていうと、うちはご飯派ですね。好きなお米は「ゆめぴりか」。もちもちとしていて、子どもも食べやすいようです。冷めてもおいしいですし。あとは「森のくまさん」も好きですね。まだ息子はスプーンもうまく使えないので、フォークで刺せるような小さな丸いおにぎりを作っています。

 おかずは、「まごわやさしい」を意識しています。豆、ゴマ、ワカメ(海藻類)、野菜、魚、シイタケ(きのこ類)、芋ですね。海藻類は、意識しないとなかなか取れませんから、ヒジキとか切りコンブの煮物を作るように心掛けています。

 子が一番好きなのは厚焼き玉子。何度も作っているうちに、フワフワに焼けるようになりました。自分でもうっとりするくらい(笑)。もし自分だけなら、ここまで頑張らないでしょう。家族のためだと思うと、パワーが出てくるんですね。

 自分が母親になって、改めておにぎりを作ってくれた母に感謝をしています。あのシンプルなおにぎりに、どれだけの愛情が込められていたことか。

 握っているうちに、「気」がこもるんですよね。「元気でね」「たくましく育ちなさいよ」と思いながら握る。その愛が、子どもの細胞に届くんじゃないでしょうか。そんな思いで毎日料理を作っています。(聞き手・菊地武顕)

<プロフィル> しゃく・ゆみこ

 1978年、東京都生まれ。グラビアアイドルとして活躍する一方、ドラマ「スカイハイ」や映画「修羅雪姫」などに主演し女優として人気を博す。座長を務める舞台「まっ透明なAsoべんきょ~」は、5月23日から東京・六本木俳優座劇場で。6月には大阪と名古屋で上演する。 

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