[活写] 乾かすのがみそ

竹の竿につるして乾かした「みそ玉」を降ろす北田さん(岩手県野田村で)

 岩手県野田村の農家、北田白礼干(はれに)さん(85)宅の作業小屋で、みその材料を丸めた「みそ玉」を乾かす作業が進んでいる。

 ゆでた大豆を細かくひき、拳ほどの大きさに丸めて屋内につるして3カ月ほど乾燥。その後、砕いて塩などを混ぜて1年半ほど寝かせて仕上げる。

 同村に古くから伝わる方法だが、今も続ける農家は少ない。北田さん宅の小屋には、2月中旬から乾かした玉が約150個並ぶ。表面の割れ目からこうじ菌が入り込んで熟成することで、一般的なみそよりも甘味が増すという。

 北田さん宅は東日本大震災による津波で浸水したが、翌年にはみそ造りを再開した。出来上がったみそは、村内の農産物直売所に1キロ900円で並べる。北田さんは「普通のみそより何倍も手間がかかる。取れたてのキュウリにつけて食べるのがお勧め」と話す。(富永健太郎)

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