日欧EPA、TPP11影響 国試算上回る減少 京都

 京都府は21日、日欧経済連携協定(EPA)と、米国抜きの環太平洋連携協定(TPP11)による府農林水産業への独自の影響試算を公表した。国の影響試算にはなかった野菜や品目間の価格相関関係なども加味し、日欧EPAで最大約19億円、TPP11で約12億円の生産額減少を見込む。国の考え方などに基づいて試算した最小値とは大きな開きがあり、府の実態に合わせた対策が必要としている。

 中山間地が多く、ブランド力の高い京野菜など付加価値型の農業を推進する府の実態に合わせ、独自に試算。牛肉の関税削減で安価な輸入品が増え、国産牛肉価格が下がった場合、国産豚肉の価格にも影響が出るといった品目間の“玉突き”の可能性も考慮。日欧EPAで牛肉が最大約1・3億円、TPP11で同約1億5000万円、豚肉はともに約2億2000万円の打撃を見込む。

 府内の生乳は飲用乳向けの出荷がほとんどだが、安価な乳製品の輸入が増え、国内の需給バランスが崩れた場合を想定。牛乳乳製品でも日欧EPAで約2億1000万円減るとした。

 品目ごとの影響額が最も大きかった野菜では日欧EPA、TPP11ともに約4億8000万円の減少を予想する。

 最小値は、国の試算方法に準じたものに、府独自の品目を加えて試算した。日欧EPAで約5億円、TPP11で約6億円としている。

 府は「国が一切影響がないとした品目に関しても、需給のだぶつきや玉突きなど可能性を広く考慮した。今回の試算を広く府民や農家に発信し、府農業の実態に合わせた対策を検討していく」(農政課)と話す。 

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