TPP関連法案可決 衆院通過へ野党反発

 衆院内閣委員会は23日、米国を除く環太平洋連携協定参加国による新協定(TPP11)の関連法案を与党などの賛成多数で可決した。24日に衆院を通過する見通しだ。政府・与党は会期末(6月20日)までの成立を目指し、参院でも審議を急ぐ方針だ。だが、野党側は協定内容や審議時間を巡り反発を強めており、激しい攻防が予想される。

 関連法案は10法案の改正事項を一括した「TPP整備法」の改正案。農業関係では、牛豚の経営安定対策(マルキン)の法制化や、加糖調製品を調整金徴収の対象に加える措置などを協定発効に合わせて施行する。

 審議は承認案を外務委員会が、関連法案を内閣委員会が進めた。承認案は18日に衆院を通過し参院に送付。承認案は憲法の規定で、参院の議決がなくても30日後に自然承認となるため、会期内の承認が確定している。

 TPP11は11カ国中6カ国が国内手続きを終えて60日後に発効する。

 日本が完了させるには関連法案を衆参両院で可決・成立させる必要がある。このため政府・与党は、参院での審議を急ぐ方針だ。早ければ年内の発効を視野に入れており、国内手続きを迅速に進めることで、発効に向けた機運を高めたい考えだ。

 だが、野党は「あまりに拙速」として反発を強めている。米国離脱前の12カ国が参加する元のTPPについては、衆参両院で特別委員会を設置し、計130時間審議していた。

 今回、衆院では外務委員会で6時間、内閣委員会で17時間余りの審議で採決した。

 懸念も払拭(ふっしょく)されていない。TPP11は農林水産物関税の82%を撤廃し、重要品目などでも大幅な関税削減などを受け入れる。国内農業が受ける影響を緩和するため国内対策が十分なのか、政府の影響試算が妥当なのか、政府から明快な答弁はなく、はっきりしない。

 米国の復帰が見込まれない場合、乳製品の低関税輸入枠などを見直す再協議規定の実効性も不透明だ。政府は「各国から理解を得られている」と主張するが、各国が本当に再協議に応じる保証はない。

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