食品不当値引き要求 製造業半数「応じる」 前年比22ポイント増 小売り低価格競争背景 17年度調査

 食品製造業者が、取引先のスーパーなど小売店から、不当な値引きや買いたたきを強いられている実態が、食品産業センターの2017年度調査で浮き彫りになった。不当な値引きの要求件数自体は前年より減ったものの、要求を受けた場合は「全て」または「ほとんど」応じるとした業者は49%と、前年から22ポイント増加。立場の弱い業者が不利な取引を迫られている。

 同センターは、食品流通で購買力の強い小売店と食品製造業者の取引について、優越的地位の乱用の実態を毎年調査している。2月に食品製造業を対象に調査し、348社から回答を得た。

 スーパーなど小売業者が、商品購入後に納入元に値引きをさせる「不当な値引き」については、要求が「あった」とする回答が9%と、前年から4ポイント減った。過去10年で最も少なかった。スーパーやコンビニなどほぼ全ての業態で前年から減った。

 ただ、要求が「あった」との回答は、ディスカウントストア(19%)やドラッグストア(17%)が、他業態と比べ多かった。低価格商品を売りにしていることが背景にある。

 要求への対応については、「全て応じざるを得ない」と「ほとんど応じている」の合計が49%で、全ての業態で増えた。その一方、「全く応じない」「ほとんど応じていない」の合計は17%で、前回から42ポイント減と大幅に減った。同センターは「要求を絞る分、『どうしても応じてほしい』という強い要求になっている可能性がある」と分析する。

 特売などを理由に、著しく低い価格で納入させる「買いたたき」でも同様の傾向が見られ、要求自体は減ったものの、要求があれば、それに応じてしまうケースが増えている。

 具体的な事例としては「協力しないと、商品を積極的に売り込んでもらえなくなる」「決算期など小売り側の都合で値引き要請されたが、取引への影響が懸念され断りにくい」との回答が挙がった。

 政府は、農水省の調査で不公正な取引があった場合は、公正取引委員会に通知する食品流通構造改善促進法の改正案を今国会に提出し、15日に成立した。

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