TPP11日欧EPA 農業産出額47億減 畜産、酪農に打撃 滋賀中央会独自試算

 JA滋賀中央会は20日、米国を除く環太平洋連携協定(TPP11)と日欧経済連携協定(EPA)の発効による県内の農業生産への影響に関する独自の試算結果を公表した。県内農業産出額597億円(2016年)のうち、減少額を47億円と試算。特に「近江牛」など県内の畜産や酪農への影響が大きく、「再生産可能な体制の構築に向けた万全な対策が必要」(農業対策部)としている。

 安価な輸入品が増え、国産価格が下落する影響で、生産額だけでなく生産量も減ると仮定して算出した。米や麦、野菜、果実、畜産関係など県内の主要な農畜産物8品目を対象に、関税の段階的削減、撤廃後の最終税率などを前提として試算。国の試算では、国内対策の効果によって生産量への影響はゼロとしているが、「国内対策がきちんと講じられるかは不透明」として、国内対策は加味しなかった。最も減少額が大きい肉用牛は、産出額全体の35%に当たる23億2000万円の減少を見込む。オーストラリア産をはじめ、輸入牛肉の品質が向上していることなどから、国産和牛とも競合するとみる。

 乳用牛は全体の4割ほどの11億8000万円減と試算。チーズなど乳製品の輸入が増え、これまで加工原料乳として出荷されていた北海道産が飲用に置き換わると仮定した。

 この他、米1億4000万円(16年県内農業産出額348億円)、麦類2000万円(同3億円)、野菜6億7000万円(同122億円)、果実1億円(同8億円)、豚2億7000万円(同4億円)の減少も見込む。

 同中央会は「県内は兼業も含め小規模農家が多い。国には地域に貢献する農家の再生産が可能となるような対策を求めたい」(同部)と強調する。  


 

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