黒木美佳さん(歌手) 宮崎物産PR 先頭に立ち作る喜び 地元で農業を

黒木美佳さん

 崎県の出身で「みやざき大使」や「みやざき花のPR大使」などを務めさせていただいています。

 宮崎のおいしいものを挙げていくと、本当に切りがありません。「宮崎牛」は日本一を連覇していますし、私の生まれ育った西都市はマンゴー、ピーマン、トウモロコシが有名です。キンカンもおいしいし、最近ではキャビアも注目を集めています。

 うちは両親がサラリーマンでしたけど、おじいちゃんと歌の師匠が農業を兼業でやっていました。子どもの頃、田植えを手伝うのは当たり前。私は苗の入ったパレットを、田んぼのそばにある溝で洗っていました。1枚洗うといくらってお小遣いをもらいながら(笑)。トウモロコシの種まきと収穫もやりました。おじいちゃんは牛も飼っていて、県の大会でチャンピオンを出したくらいですので、畜産にも慣れ親しんでいました。

 そんな生活をしていた私が東京に出てきて驚いたのは、宮崎の食材がとても高いことです。マンゴーの値段には本当にびっくりしました。まさかこんな値段になるなんて……。農家の手取りは決して高くないのに。

 宮崎の食材の良さをもっと広く知ってもらうためには、もう少し手に入りやすい値段でないと……。

 の繁殖・発情期を発見する「牛歩」という機械があります。それを牛の脚に取り付ければ、発情期が来ると歩数が上がるので分かるんです。その時期を知ることで受胎率が上がれば、出産数も増えて子牛価格の高騰も防げます。「宮崎牛」のおいしさを多くの方に知っていただければという思いで、私は「牛歩」の宣伝をやっています。

 私、宮崎に帰ると必ず焼き肉店に行きます。5日間なら2回は焼き肉店。そうしたくなるくらい東京とは値段が違うんですよ。焼き肉をたれにつけて、ご飯にのっけて食べる。大好き! 幸せを感じる瞬間ですね。

 私の仕事のいいところは、全国を巡るのであちこちのおいしいものを食べられること(笑)。

 デビューした時は「おいしいものを食べすぎて太っちゃうよ」といろんな人に言われました。確かに本当においしいものを食べられてうれしいんですが、不思議なことに最後は故郷のものに戻りたくなるんです。子どもの頃に食べたものが一番おいしい、一番食べたい、と。

 東京にいる時も、宮崎の食材や料理を食べたいという気持ちが強いんですよ。「宮崎牛」ならあの店、チキン南蛮食べるならあそこ、冷や汁ならここって店を決めて通っています。

 最近、お米を食べる人が減っていますけど、私はご飯とみそ汁がないと駄目です。それが力の源。ご飯は土鍋で炊いています。全部目分量で。おこげがおいしいですよね。余ったご飯は冷凍しておき、お茶漬けにしたりしていただきます。

 は、農水省の農業女子プロジェクトサポーターズをしていますが、いつか宮崎で農業をしたいと思っています。子どもの頃に、作る楽しみを知りましたから。農業はすごくリスクがある仕事。順調に育った稲が、1回の台風で全部駄目になることもあります。そういう苦労が分かるからこそ、食べ物をありがたくいただいています。

 できれば観光の農場をつくって、都会の子どもたちが宿泊して農業体験をしてもらえれば。子どもが土に触らないで育っていくことに抵抗感を持つ親はたくさんいます。農業体験のできる場を提供していくことで、役に立てればと思うんですよね。(聞き手・菊地武顕)

<プロフィル> くろき・みか

 1983年宮崎県生まれ。98年、少年少女民謡民舞全国大会優勝。2010年に妹・千春と黒木姉妹として「泣かんとよ」でデビュー。昨年「石の舟」でソロデビューした。椎葉村アドバイザーも務める。7月4日に新曲「紅い海峡」「みそぎ池」を発売予定。

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