サクランボ盗難ゼロ 抑止システム手応え 山梨・JA南アルプス市

 JA南アルプス市管内で、JAが今年から導入した果樹盗難抑止システムが、サクランボの盗難被害を抑えた。赤外線センサーの付いた機器を園地に設置し、不審者の侵入を感知するとサイレンと赤色灯などで警告するだけでなく、園主にメールで通知する仕組み。システムを導入した22カ所の園では、昨年計10件以上あった被害が今年は確認されていない。JAは効果の大きさに手応えをつかみ、導入農家の拡大を進める方針だ。

 システムはJAが富士通などに依頼して開発。サクランボの収穫時期である5~6月の被害状況をJAが聞き取り調査し、効果を確認した。

 システムを設置した同市西野地区の塚原一彦さん(70)は「毎年盗まれているのに、今年は盗まれなかった。レンタル料がかかっても、盗まれることを考えれば負担は少ない。来年も設置したい」と笑顔を見せた。

 JAが管轄する南アルプス市内はサクランボや桃、ブドウなどの生産が盛んで、被害の届け出のないものを含めると毎年盗難は50~60件発生しているとみられる。JA営農指導課の手塚英男課長は「毎年のように被害に遭っている果樹園でも、システムを設置した園は被害がなかった。県内外に、システム導入を周知したことで被害が減ったという効果もあるのではないか」とみる。

 機器はJAが所有し、組合員に月1万5000円で貸し出す。設置や移動が簡単にできるため、収穫間近の果樹園に設置し、次に収穫期を迎える園地に移動して使える。

 手塚課長は「盗難を防止することで、農家所得の向上につながる。今後はシステムの性能向上と利用者の拡大を進めたい」と展望する。

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