今年前半、世間を騒がせたのはスポーツ界である

 今年前半、世間を騒がせたのはスポーツ界である▼かつて「本日モ反省ノ色ナシ」と芸能界の堕落ぶりを嘆いたバンマスがいたが、こちらは反省の薄っぺらさが世の怒りに油を注いだ。女子レスリングのパワハラ問題、アメフトの悪質タックル事件。いずれも初期対応のまずさが際立ち“名監督”の座から転落―。カメラの前で好感度の高いスピーチをする若い選手たちとは対照的に、初老の指導者の言語能力の低さにあきれる▼「信用を築くには長い年月がかかる。失うのは一瞬」とは、よくいわれる格言。この道の大家、佐々淳行氏の『危機管理』(ぎょうせい)によると、「潔く自決さえすれば責任が果たせるという、日本的ハラキリの思想」は往々にしてマイナスに作用する。責任の取り方で好例は、異論もあろうが日航ジャンボ機墜落事故の際の高木養根(やすもと)社長だという▼「全責任は私にあります。しかし、今辞めるのは潔く見えてさに非(あら)ず」。殺気立つ記者団の中こう語り、全遺族への謝罪・補償、再発防止策をまとめ上げた後、首脳陣を刷新した。前半一番の快哉(かいさい)は、平昌五輪での羽生結弦選手の連覇だろう。国民栄誉賞表彰式での、はかま姿がりりしかった▼出身地、仙台市の伝統織物だという。先の「ご飯」発言といい、地元愛がうれしい。

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