買い物や農産物集出荷 ドローン配送実証 過疎地で試験へ 国交省

 国土交通省は、山間部や離島での買い物弱者対策や農産物の集出荷などで、ドローン(小型無人飛行機)による配送の実用化を目指す。2018年度中に複数の過疎地域で実証事業を行って、飛行ルートや費用などをまとめ、モデルを確立したい考えだ。JAを含む物流事業者や自治体などが連携した取り組みを想定している。

 過疎地域では、少子高齢化や人口減少に伴い、運ぶ荷物が減り、トラックの積載量も少なくなり輸送効率が下がっていることが問題となっている。小口輸送の新たな手段として同省はドローンに着目。買い物弱者やドライバー不足の問題を解決し、二酸化炭素(CO2)の排出量の削減も視野に入れる。

 買い物弱者対策を念頭に同省は昨年度、ドローン専用の発着場「ドローンポート」の実証試験を長野県で実施。今年度は、同県での試験結果で分かった発着場の条件などを活用しながら、実際の現場で配送をして、人員体制や機体の整備、費用の課題を洗い出すための実証事業に乗り出す。全国5カ所ほどで試験を予定。過疎地で配送を手掛ける物流事業者や自治体などで構成する協議会を対象としており、今月末まで参加を募集している。

 物流をはじめ、災害対応や農林水産業分野などでのドローンの活用について、政府は官民の連絡会議で機体や飛行させる事業者、体制に関わる要件など環境整備の議論を進めている。物流面では18年度に山間部や離島の無人地帯で、20年代前半には都市部など有人地帯で、補助者を配置しない目視外飛行を実用化する目標を定めている。

 同省は、今年度の実証事業で過疎地域での物流の新たなモデルを確立し、実用化に移したい考え。「物流の課題解決にドローンを活用し、全国で同様の課題を抱える地域に広める契機にしたい」(物流政策課)と展望する。

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