大豆、青果で大幅未達 継続的な増産が鍵 食料自給率生産目標

 農水省は食料自給率の政府目標の達成に必要な主要品目の生産量について、2017年度時点の達成状況をまとめた。大豆や野菜、果実、牛肉などは、目標に対して1、2割下回っている。農産物の主要14品目のうち、目標水準を超えたのは、米や鶏卵、鶏肉、テンサイの4品目にとどまった。農家戸数の確保など生産基盤をてこ入れし、国産需要を着実に確保する対応が求められる。

 政府は15年3月に決めた食料・農業・農村基本計画で、25年度に自給率をカロリーベースで45%にする目標を掲げ、主要品目について、目標達成に必要な生産量を「生産努力目標」として示している。17年度の自給率は前年度同様38%で、史上2番目の低水準となった。

 目標の未達割合が最も高いのが大豆だ。17年度は前年度から1万トン増の25万トンに伸びたものの、目標を22%下回る。カロリーも高く、納豆や豆腐などでは国産需要があるだけに、「いかに継続的に大豆の生産を伸ばすかが、自給率向上の大きな鍵を握る」(同省食料安全保障室)。

 野菜は前年度比1%増の1171万トンで近年、横ばい状態が続いており、目標を16%下回る。果実は前年度比4%減の279万トンで減少傾向にあり、目標を10%下回る。いずれも農家数が減少する中で、天候不順の影響も重なるなどで、生産が伸び悩んでいる。

 牛肉は17年度は前年度比1万トン増の47万トンだが、目標を10%下回る。繁殖雌牛の増加など生産基盤の回復が見られる面もあるが、好調な需要を国産では満たしきれず、輸入依存を深める状況になっているだけに、一層のてこ入れが求められる。

 一方、米は消費減の傾向を踏まえ、目標は752万トンで基準年(13年度で859万トン)から減らす設定となっている。17年度の生産量は780万トンだが、25年度には目標割れするペースで減少が続いている。自給率の低い大豆や飼料作物、目標未達の野菜などへの転換の推進と同時に、米の需要拡大も必要になる。

 生産量が増加傾向にある鶏卵、鶏肉は17年度は目標をそれぞれ8%上回った。だが、生産目標は飼料自給率40%を前提に設定。17年度の飼料自給率は前年度比1ポイント減の26%と低迷しており、飼料用米の多収品種の導入促進や、国産濃厚飼料の子実用トウモロコシの増産などが課題となる。

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