夏といえば妖怪

 夏といえば妖怪。妖怪といえば水木しげるさん。水木さんの故郷、鳥取県境港市がこの夏妖怪たちでにぎわっていると聞いて、会いに行った▼鬼太郎列車で駅に着くと、漫画を執筆中の生前の姿で先生の像が迎えてくれる。駅前から800メートルに渡って延びる観光名所「水木しげるロード」が先月、大幅にリニューアルした。177体の妖怪ブロンズ像を目当てに、炎天下、人の波が途切れない▼観光協会で「妖怪ガイドブック」を求め、スタンプラリーを楽しむ子どもたちにならって、しばし妖怪散策。いるいる。おなじみから変わり種まで。自然界で悪さをするのは、雷とともに空から駆け下りる「雷獣」。ゲリラ豪雨を引き起こしているのはこいつか▼人助けをするのは「浪(なみ)小僧」。海にすみ、かつて人間に助けられた恩義を忘れずに、日照りのときに雨を降らせてくれる。干天の慈雨がほしい各地に出向いてくれないかと祈る。かと思えば「足長手長」には要注意。これが現れると天気が急変する。妖怪は、人間のエゴや欲望の化身かもしれない。その典型が「いそがし」。取りつかれたようにいつもあくせくしている▼そんな余裕のない人間に向けてか、水木さんの「名言」が石碑に刻まれていた。たった一言。「なまけ者になりなさい」。実践中です。 

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