草刈りはロボ任せ 自走型 急傾斜の畦畔スイスイ 法人が続々導入 人手不足に対応 中国地方の中山間地

40度を超える急傾斜をすいすいと進む自走型草刈り機(島根県雲南市で)

 中国地方で、水田などの畦畔(けいはん)管理に活躍する草刈りロボットの普及が進んできた。主流はリモコン式の自走型。急傾斜が多く人手不足に悩む中山間地では、除草作業が大きな負担となっている。労力軽減に加え、安全に作業できるため、集落営農法人などで導入が広がっている。(橋本陽平)
 
 島根県雲南市の農事組合法人すがや。8月下旬、組合員がドイツ製のリモコン式自走型草刈り機「agria9600」の実演を見守った。刈り幅は1メートル12センチ、刈り高は5~20センチで、最大傾斜50度まで作業が可能。横15メートル縦10メートルで傾斜40度を優に超す畦畔が、20分ほどできれいになった。あまりの早さに、驚きの声が上がった。

 法人が管理する27ヘクタールのうち、畦畔は5ヘクタール。錦織満代表は「大半が急傾斜で、作業は足腰に相当な負担が掛かる。安全と省力化を実現する有力な手段だ」と評価する。

 山口市の農事組合法人川西は今年、自走型の草刈り機を導入した。農地の受託面積は年々増え、2009年の30ヘクタールから17年は150ヘクタール強に達し、規模拡大に対応するためだ。さらに、スマート農業によりビジネスの拡大を目指す。15、17年に1人ずつ20代を雇用した。ドローン(小型無人飛行機)防除とともに、ロボット草刈り機による作業受託を担う。小林紀代士代表は「オペレーターの世代交代を進めながら、新技術を活用して周年の仕事と収入を生み出す。防除と除草の作業受託を広げたい」と展望する。

 「担い手支援日本一」を掲げる山口県では6月、県集落営農法人連携協議会やJAグループ山口が「スマート農業活用促進協議会」を立ち上げ、草刈りロボットなどの導入を推進する。県は「中山間地という環境と法人の人材育成を進める必要性を踏まえ、経営発展には情報通信技術(ICT)の普及が必要だ」(農業振興課)と話す。 自走型草刈り機を扱うテクノ西日本(広島県三次市)は17年春以降、6台を販売。中国地方5県の16カ所で実演を行った。木下栄次営業部長は「重心が低く転倒の危険が少ないし、前進・後進のどちらでも刈れて操作が楽だ」と草刈りロボットの利点を話す。

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