[あんぐる] みんな違って みんなTEA 茶畑の中の博物館(静岡県島田市)

世界各国の茶を集めた展示。引き出しを開けてさまざまな種類の茶を手に取り、香りを楽しめる(静岡県島田市で)

上空から見た「ふじのくに茶の都ミュージアム」。広大な茶畑に囲まれている

 静岡県島田市に茶文化の新たな発信拠点「ふじのくに茶の都ミュージアム」が今年オープンした。広さが5000ヘクタールある全国最大の茶畑、牧之原大茶園に囲まれた中にあり、世界各国から集めたさまざまな茶や、県内の伝統的な栽培技術を紹介。体験講座などを通して茶の魅力を発信し、3月の開館から約5カ月間で7万人以上が訪れている。

 同施設の敷地面積は約1万8000平方メートルで、3階建ての展示室を備える。1階の日本庭園には江戸時代の大名茶人、小堀遠州の茶室を再現している。

 3階の展示室には、日本や中国の茶だけでなく、マレーシアやミャンマー、ケニア、タンザニアなど18の国・地域から取り寄せた60種類の茶の実物を展示。手に取って香りを体験できる。

 静岡市から訪れた弁護士、伊代田雄大さん(36)は「かいだことのない香りや、珍しい見た目のお茶ばかりで新鮮。飲んでみたくなる」と楽しんでいた。

 2階では県内の茶農家が受け継ぐ技術などを解説。特に2013年に世界農業遺産に認定された「茶草場農法」を詳しく紹介している。茶園の畝間に敷くススキなどを、刈った後に縛った「かっぽし」の実物などを見て学ぶことができる。

 同県は14年に、茶の魅力を国内外に発信しようと、「ふじのくに『茶の都しずおか』構想」を策定し、静岡茶のブランド確立や茶の需要拡大を進めている。

 同施設はその拠点として、市の施設だった「島田市お茶の郷博物館」を県が再整備し、展示内容を増強。抹茶ひき体験や世界各国の茶の試飲もでき、海外からの観光客も立ち寄る。

 副館長の山根正嗣さん(53)は「若い人の家庭からは急須がなくなり、お茶離れが進んでいる。ここを茶の魅力やおいしさを伝える発信基地にしたい」と力を込める。(富永健太郎)

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