牛肉 台湾輸出41億円 再開1年 有望市場に成長 多様な部位、外食に販路

台湾向け輸出が好調な「神戸牛」の枝肉。多様な部位が受け入れられている(神戸市で)

 昨年9月に再開した台湾向けの国産牛肉輸出が好調だ。今年8月までの1年間の輸出量は616トン(金額ベース41億円)となり、輸出停止前の1999年と比べ30倍に拡大した。高級部位のロース以外の多様な部位の輸出が進み、外食を中心に販路を開拓した。日本畜産物輸出促進協議会は「国産牛肉にとって有望な市場に成長した」と売り込みを強める。(鈴木薫子)

 台湾への牛肉輸出は、日本で牛海綿状脳症(BSE)が発生した2001年に停止。財務省の貿易統計によると、停止前の輸出は年間19トン(2億円)だった。

 台湾向けは、昨年9月~今年8月で香港(736トン)、カンボジア(637トン)に次ぐ3番目の多さ。牛肉輸出全体の2割を占める。18年上半期(1~6月)で見ると輸出先第1位だ。

 台湾向けの部位別では「ロース」と「カタ、ウデ、モモ」が共に3割でほぼ同数量だった。牛肉輸出はこれまで高級部位のロースに偏っていたが、東京都内の輸出業者は「台湾は火鍋文化があり、ロース以外の部位も薄切り肉としての用途が受け入れられている」と指摘。「神戸牛」の輸出を進める神戸肉流通推進協議会は「台湾向けに多様な部位の販売が増え、神戸牛の輸出量の底上げになっている」と話す。

 日本畜産物輸出促進協議会は現地で外食業者や食肉卸、消費者向けに和牛のプロモーションを集中的に実施。JA全農は8月から営業事務所を台湾に開設し、売り込みを強化している。

 政府は19年までに牛肉の輸出額250億円(4000トン相当)を目標に掲げる。台湾は新興市場として牛肉輸出全体の底上げに一役買っている。 
 

■この記事の「英字版」はこちらをクリックしてください。

おすすめ記事

経済の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは