枝肉4000円台 過去最高 外需が後押し 国内取引に好影響 高品位の肉質、食味評価 「神戸牛」

 神戸市中央卸売市場西部市場で9月下旬、全農兵庫などが「神戸牛」の枝肉共励会を開いた。出品は、もと牛の産地が兵庫県美方郡である牛に限定。輸出向けや、外国人客でにぎわう国内の外食店向けに仕入れようと、多くの購買者が訪れた。54頭分の枝肉の平均相場は前回比16%高の4404円だった。

 「神戸牛」の18年度(4~9月)の枝肉平均相場は、前年度の年間平均より2割高い4540円。「神戸牛」の枝肉重量は去勢で1頭約430キロと小さいが、1頭販売価格は全国平均(500キロ)より6割高だ。JA兵庫南管内の肥育農家、内田和磨さん(31)は「もと牛導入費が100万円するが、例年以上に高い枝肉相場のおかげで1頭当たり50万円以上の黒字が出る」と話す。

 相場高を下支えしているのが国外の需要だ。4~9月の「神戸牛」の輸出量は前年実績を上回る27トンだった。12年2月から始まった輸出は、14年度に最多の48トンとなった後、一時期落ち込んだ。全農兵庫の谷元哲則畜産部長は「需要増により枝肉相場が高騰した影響で客が離れた」と話す。しかし、17年度は台湾向けが再開。幅広い部位の輸出が進み、3年ぶりに増加に転じた。

 日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査によると、台北市のスーパーに並ぶ「神戸牛」は100グラム6714円と、隣に並ぶ他県産和牛の倍だ。香港で売られている「神戸牛」よりも7割高い。谷元部長は「他の国・地域に比べ、台湾の業者は神戸牛を高値でも買ってくれる」と話す。

 「神戸牛」を販売する海外のレストランなどは全て登録制。「神戸牛」とブランド名を打ち出した販売で認知拡大につなげている。17年度の販売店数は前年度比2割増の193。5年間で14倍に増えた。高品質な肉質や食味が評価されている。

 国内ではインバウンド需要が増え、登録店数を5年で5割増の330にまで伸ばした。今後は、20年の東京五輪・パラリンピック需要を確実に取り込むため、県や全農などが一体となって飼養頭数を増やしていく。 
 
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