中国発 アフリカ豚コレラ 日本に波紋 稲わら一部輸入停止 畜産影響 長期化の恐れ

 中国でのアフリカ豚コレラ発生を受け、日本政府が同国産稲わらの輸入を一部停止していることが24日までに、分かった。中国東北部にある日本向け加工施設の3割(25カ所)が発生農場から周辺50キロ圏内にあり、2国間で定めたルールに基づき輸入を停止した。同国産は国内の家畜飼料用稲わらの2割を占める。全国の肉牛生産者団体は「影響が長引く恐れがある。稲わらの早めの手当てが必要だ」と呼び掛けるが、有効な手立てが見当たらないのが現状だ。(鈴木薫子)
 

飼料向け2割


 日本の動物検疫所によると、中国の遼寧省と吉林省にある稲わらを裁断、加工する25の施設から輸入を停止している。その他4カ所は一時保留中となっており、「中国政府に施設の所在地など詳細を確認中だ」(農水省)。

 日本向けに輸出する稲わら加工施設は80カ所あり、両省に集まっている。9月下旬以降、両省でのアフリカ豚コレラの発生を受け停止した。

 同省によると、輸入稲わらは全て中国産で、輸入量は19万トン(2016年10月~17年9月)。コンテナに積まれ、海路で、1週間ほどかけて日本に到着する。国内生産量は872万トン(同)だが、そのうち飼料に仕向けられるのは8・6%の75万トン。米の作付けが減少傾向にあり、「不足分を輸入へ頼らざるを得ないのが実態だ」(畜産関係者)。

 全国肉牛事業協同組合は「国内肥育農家への影響は大きく、年内まで長引く」と指摘する。和牛肥育では、牛の生体重量が500キロ(約14カ月齢)を超えてから出荷するまでの間は稲わらを給餌するという。稲わらの確保が難しい場合、麦わらなどを代替とするが「枝肉重量が大きくならない」(同)という課題がある。

 中国でアフリカ豚コレラが続発していることから、今後、稲わら輸入停止施設は増える恐れもあるが、農水省は「影響は不透明だ」(動物衛生課)と話す。

 中国産稲わらは直近では、大連市で発生した口蹄(こうてい)疫の影響で、12年11月~13年3月に輸入停止措置が取られた。 

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