在留資格 農業も対象 日米交渉「TPPが最大」 代表質問で首相

 安倍晋三首相は、31日の参院本会議での所信表明演説に対する代表質問で、外国人労働者向けの新たな在留資格を巡り、農業を含む14業種を対象にするかどうか検討を進めていると明らかにした。日米貿易交渉については、日本が締結した経済連携協定(EPA)で農産品の開放水準が最も高いのは環太平洋連携協定(TPP)だとし、その前提で交渉する方針を示した。

 政府は臨時国会で出入国管理法などを改正し、外国人を対象とした新たな在留資格を、来年4月に創設したい考え。 受け入れ対象業種は法案成立後に省令で決める方針。

 野党は対象業種を明確にせずに法案審議を目指す政府の姿勢を批判。同日の参院本会議では、国民民主党の大塚耕平代表代行が「受け入れ業種は当然、法律事項とすべきだ」と主張。有効求人倍率など客観的な基準で選定するよう求めた。

 安倍首相は「できる限り客観的な指標で人手不足の状況を確認し、真に必要な業種に限り受け入れる」と説明。その上で「農業、建設、宿泊、介護、造船など14の業種」が希望しているとし「受け入れの見込み数を精査している」と述べた。

 入管法などの改正案には自民党でも慎重論が噴出。30日の党総務会では、見直し条項を法案に盛り込むことを条件に了承した。

 日米物品貿易協定(TAG)交渉を巡り、日本維新の会の片山虎之助共同代表は、茂木敏充TPP担当相が一部品目でTPPを超える譲歩の可能性を示唆した点などを問題視。農産物は「TPPで合意された水準を守るのか」とただした。

 安倍首相は、日本が締結したEPAのうち「農産品で最も水準が高いものはTPP」と説明。その前提で米国と交渉し「農林水産業に携わる皆さまの不安な気持ちに寄り添う」と述べた。

 日欧EPAを念頭に、公明党の山口那津男代表は「農業の影響を懸念する声もある」と指摘。必要な国内対策を講じるよう求めた。

 安倍首相は、日欧EPAや年内発効が確実なTPPに対し、農家の「不安や懸念にしっかり向き合う」と述べた。産地パワーアップ事業や畜産クラスター事業などに力を入れるとした。
 

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