北海道地震2カ月 土砂撤去も水路も… 復旧、出口見えず 来年、農業できるのか

 北海道地震から6日で2カ月。震源に近い厚真町では、いまだ水田には土砂が埋まったままで、水路の復旧も進まない。来年の営農計画を考える時期だが復旧に向けた明確なスケジュールは描けない。生産者は「来年、農業ができるのか」と声を上げる。復興の出口が見えず、産地は不安を募らせる。

 同町の稲作農家・西村忠彦さん(65)は、被災した水田を見ながら、「発生時から何も変わっていない」と話す。水田10ヘクタールのうち、2ヘクタールが土砂で埋まり収穫を断念した。土砂はそのままだ。営農再開には撤去しなければならないが、見通しは立たない。

 水の確保も課題だ。地下に埋められた導水路は激しい揺れで、あちこちで損傷。どこでどの程度壊れたのかも把握できていない。用水路や排水路もゆがみが生じ、修理が必要だ。

 西村さんの被災した水田では、来年の作付けを既に諦めた。作付けができない年が続けば生計が成り立たない。「せめて『再来年は元通りになる』といった確約がほしい」と要望する。

 北海道地震で厚真町の被害額は89億円(9月27日現在)。そのうち、農地の被害が238ヘクタールで48億円、用排水路などが126カ所9億円、農作物が271件1億円に上る。むかわ町は、農業施設や農作物被害などで28億円(10月5日現在)の被害を受けた。安平町はビニールハウスや畜舎など農業施設の被害を中心に、222件11億円に上る。あまりに甚大な被害に、復旧の青写真は描けていない。

 JAとまこまい広域は、災害復旧の支援策の受け付けや経営サポート、営農技術サポートの三つのプロジェクトチームを発足させた。JA北海道中央会やホクレン、農水省北海道農政事務所、北海道などと連携。組合員を支援する。JAは「組合員は今、今後の営農に対する心配が大きい。少しでも支援したい」(営農部)とする。(望月悠希) 

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