[未来人材] 32歳。 水稲、肉牛で耕畜連携 実践 地域循環の“核”に 佐藤瑛彦さん 宮城県登米市

周辺農家から集めた稲わらを前にする佐藤さん(宮城県登米市で)

 宮城県登米市の佐藤瑛彦さん(32)は、母親が経営する佐藤農場で管理を担当する。同農場は水稲や牧草、ジャガイモなど27ヘクタールを経営し、肉牛の委託管理も行う。牛のふん尿から作る堆肥は周辺の農家にも格安で販売。農家から稲わらを譲り受ける耕畜連携を行い、稲わらはロール状にして販売する。

 佐藤さんは短期大学を卒業後、すぐに就農。農場は父親や祖父が中心となって経営や管理などを担っていたが、父親は不慮の事故により農業ができなくなった。経営は母親が引き継ぎ、自身は農場を管理する。

 同農場では年間1800トンの堆肥ができる。佐藤さんの研究によると堆肥を使って大豆を栽培した場合、慣行栽培より10アール当たりの収量が60キロ増えるという。良質な堆肥を地域で使い、地域全体の農産物の品質向上に役立てている。

 一方、地域は水田地帯で、大量の稲わらが発生する。佐藤さんは堆肥の販売や散布を格安で請け負い、稲作農家からは稲わらを回収。稲わらはロール状にして、地元の畜産会社に販売。稲作と畜産の農家の課題を解決するだけでなく、農場の収益にもつなげている。

 地域では高齢化が進み、農地の集積も進む。佐藤農場でも佐藤さんが就農した時と比べて経営面積は9倍になった。佐藤さんは畜産の管理に1人、田畑の管理に2人を常時雇用する。当初、30ヘクタールまで経営面積を拡大する予定だったが、今では50ヘクタールまで規模を広げることを検討している。

 佐藤さんは「地域内での循環型農業を実現したい。雇用を進めることで地域内の経済も循環させ、地域を引っ張っていける存在になりたい」と語る。(川崎学)

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