米需要見通し算定 「年8万トン減」 見直し 人口減踏まえ検討 農水省

 農水省は毎年産の主食用米の需要量の見通しを算定する際、前提条件としてきた毎年約8万トンの需要減の減少幅を見直し、2019年産から、拡大させる方向で検討に入った。国内人口が減少局面に転じたことを踏まえ、消費減退の加速が避けられないと判断した。同省の需要見通しは、各産地が主食用米の作付け規模を判断する際の基準となるものだけに、丁寧な検討が不可欠になる。

 同省は毎年11月末の食料・農業・農村政策審議会食糧部会で、翌年産の主食用米の需要見通しと、需要見通しを踏まえ需給が安定する生産量の目安として、適正生産量を示している。これまで、1996年から直近年までの実際の需要量から、毎年の需要量の減少ペースを約8万トンと算出。出来秋の需給動向も踏まえ、翌年産米の需要量の見通しを示してきた。

 だが、17年産までの3年間の需要は、年平均で14万トン強減るなど、需要減は加速している。18年産では農水省は昨年11月時点で、需要を742万トンと見通したが、17年産の実際の需要量740万トン(速報値)を上回る水準だ。流通関係者らからは、実態と懸け離れているとの指摘が出ている。

 こうした状況を受け、同省は19年産米から、年間の約8万トンの需要減のペースをより大きくして、需要量の見通しを示す方針。日本の総人口は08年をピークに減少に転じ、「年間の人口の減少数に一人当たりの米消費量を掛け合わせて単純計算しただけでも、需要は2万トン以上減る」(政府関係者)。こうした状況を十分加味して、需要減のペースを算定し直す。

 18年産米で同省は、需要量の見通しを踏まえ、適正生産量を735万トンに設定。各産地はこれを参考に生産の目安を設けて作付けし、生産量は733万トンとなる見通し。

 19年産で需要量がより厳しく見通されれば、その分、適正生産量も絞り込む必要が出てくるが、19年産は生産調整見直し2年目で、本格的に増産する産地が出るとの見方も強い。需要量見通しや適正生産量の水準をはじめ、これらをどう産地に浸透させるかも焦点だ。

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