[e農スマートアグリ] 人に追従100キロ運搬 収穫物や肥料 台車型ロボ始動

アグビーを操作する農家(大阪府泉佐野市で)



 農作業をする農家の後をついて回り、収穫物や肥料を乗せて運ぶ台車型ロボット「agbee(アグビー)」が誕生した。約100キロの物を積載できる。一般的な農作業であれば、1回の充電で8時間ほど動き、土壌分析や経営改善にも活用できる。開発したロボットは、大阪府泉佐野市で関係者に披露した。府内の水ナス農家らに試験利用してもらい、来年度の販売を予定する。
 

充電1回で8時間


 大阪市で自動車部品の製造などを手掛ける中西金属工業や、阪南市で水ナスを栽培する草竹農園、慶応義塾大学大学院、阪南市で食品の加工・販売などをするJAPAN総合ファームが5年ほど前から、共同で開発を進めてきたもの。

 アグビーは、台車部、畑に設置して土壌の状態を調べるセンサー部、情報を蓄積・分析するサーバー、情報を閲覧するスマートフォン用アプリで構成する。価格は検討中だが、「300万円以下を想定している」(中西金属工業)という。

 台車は、「リモコン操作」と、人の後をついてくる「追従」、決められたルートを走行する「自律走行」の三つのモードが利用できる。重さは120キロ。全長1メートル14センチ、高さ54センチ、クローラーの幅は45センチ。充電時間は3、4時間。移動速度は時速5キロほどで、畦畔(けいはん)も乗り越えられる。車体の色や柄は、自由に選べる。
 

水ナス農家が活用


 土壌分析や経営改善には、センサーやアプリを利用する。畑の土壌の水分量や温度、水素イオン指数(PH)などを計測。台車部で収穫量や収穫位置などを把握し、収穫量が多くなる条件などを分析できる。収集した情報はスマホで確認でき、アグビーの利用者間で共有することもできる。

 農業現場での試験導入として、20日からJA大阪泉州管内の水ナス農家23人が利用を始めた。半年以上の時間をかけて性能などを評価してもらう。貝塚市で水ナスなどを栽培する川崎貴彦さん(37)は「重い肥料の運搬などで使ってみたい」と期待。中西金属工業アグリイノベーションチームの木村光希チームリーダーは「アグビーで農作業の負担を減らし、少しでも農家の時間のゆとりにつながればうれしい」と話していた。 


 

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