[未来人材] 37歳。 イベント企画、農福連携で地域応援 移住者目線で発信 太田みどりさん 京都市右京区

農村と都市を行き来しながら地元を応援する太田さん(京都市右京区で)

 森林に囲まれた京都市右京区京北に暮らす太田みどりさん(37)は、地域内の移住者と共に農村イベントなどを手掛ける一般社団法人「里山デザイン」を立ち上げ、地域の魅力を発信する傍ら、全国組織「日本農福連携協会」の事務局として全国を奔走する。

 千葉県市原市出身。4歳から大学卒業まで神戸市で育った。名古屋市の外資系企業などに勤務し、農村とは無縁だったが、2013年に長野県大町市で短期滞在を経験。美しい大自然に目を奪われ「田舎暮らしもいいかも」と実感。知人の誘いを受けNPO法人職員として京都へ移住した。

 市中心部から約20キロ離れ、地域の93%が森林。鉄路はなく公共交通機関はバスだけ。「虫を触るのは苦手。農作業をする体力もなく戸惑うばかりだった」と振り返る。「得意の英語を生かしてみよう」と始めた通訳ガイドは多くのインバウンド(訪日外国人)が地域へ訪れる契機となった。

 15年に里山デザインを設立。移住者視点で地域の魅力を伝える催しを百貨店などで企画、農産加工品販売や写真展で地域の暮らしを発信した。コーディネーターとして関わった地元産杉を使ったすし箱がイタリアのデザイン競技会で銅賞を獲得。「地域に活力が生まれればうれしい」と期待する。

 「福祉との橋渡しになれば」と現在、同協会事務局として広報活動や行政への指導などで全国を飛び回る。月に10日ほど離れるが、移動の手間がかかるこの地域に住み続ける。「農福連携に携わる一人として農村に住み続け、農村を常に肌で感じることは意味がある」。農村と都市とを行き来しながら地元の応援団であり続ける。(前田大介)

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