牛の枝肉断面パチリ 瞬時に格付け参考値 ロース芯面積やBMSナンバー 帯広畜産大がシステム開発

「MIJ―15」は枝肉断面に差し込み撮影する。BMSナンバーなどの数値が分かる(帯広畜産大学提供)

 帯広畜産大学は、牛の枝肉断面を狭い切り口から撮影し、格付けに必要な脂肪交雑(BMS)ナンバーなどの数値を瞬時に測定するシステムを開発した。格付け作業の効率化が期待できる。ただ、きめや光沢、全体のバランスなどは数値化できないため、格付けの判定はこれまで通り食肉格付員が行う必要がある。

 開発したシステムの名称は「MIJ―15」。日本中央競馬会(JRA)の畜産振興事業を活用した。牛枝肉の切開面の幅が5センチあれば差し込んで撮影できる。従来の撮影機は切開面を25センチ開く必要があり、背骨を切断する必要があった。背骨を切断すると運搬時に手間が掛かることから、流通量の5%ほどしか行われていない。

 新型機は従来機よりも7割軽い2・6キロで、1時間当たり200~300頭の撮影が可能。撮影した画像をネットワークに送り画像処理することで、撮影から10秒でロース芯面積やバラ厚、BMSナンバーなどの参考値が分かる機能が追加された。

 ただ、現状では切断面が平面でない場合はゆがみが発生してしまうため、さらに開発を進める。日本食肉格付協会は「現場で安定して使えるレベルになれば、将来的に活用する可能性はある」とし、機器の開発に協力している。

 今年度中に国内で販売が始まる予定。この格付けの手法を世界の指標とすることを目指し、既に韓国に1台、オーストラリアに5台販売した。同大学の口田圭吾教授は「世界中の牛枝肉が同じ基準で比較できれば、日本の和牛の素晴らしさが数値で分かるようになる」と期待する。 
 

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