農相 刑事告発を視野 農水省 再発防止へ注意喚起 和牛精液持ち出し問題

 和牛精液が日本から中国へ違法に持ち込まれそうになった事件を巡り、吉川貴盛農相は4日、持ち出したとされる男性の刑事告発を検討していることを明らかにした。農水省動物検疫所は、この男性を厳重注意後に解放したが、専門家らとの協議を踏まえ、将来的な告発を視野に入れる。同省は再発を防ぐため、航空会社や税関など関係機関への注意を促している。

 吉川農相は、一連の事件について「大変遺憾」とした上で、和牛精液を持ち出した男性に対する今後の措置として「告発の手続きも進めたい」との考えを示した。

 牛の精液や受精卵を海外へ持ち出すには、動物検疫所で手続きすることが法律で義務付けられている。ただ、和牛の場合は、どの国に対しても輸出は認められていない。

 持ち出した男性は、動物検疫所に連絡することなく、冷凍した和牛精液を大量のストローに入れて無断で中国に持ち込もうとした疑いがある。

 同検疫所は事態の把握後、7月に航空や船舶に関連する民間団体や都道府県、税関に対し、同様の事態が発生しないよう注意喚起のための情報を提供。牛の精液や受精卵を保存する容器の写真などを示し、不正持ち出しと思われるケースがあれば、同省への通報を求めている。11月末から再度、同様の注意喚起を促しているという。

 和牛の遺伝資源を巡っては、法規制前にオーストラリアに流出し、オーストラリア産「WAGYU」が日本の和牛と競合し、輸出に影響が出るなどの問題が起きている。  
 

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