西日本豪雨で甚大被害 岡山県倉敷市真備町 営農継続 「想定以上」 復興へ助成意欲つなぐ

新しいハウスで苗を育てる山田さん(岡山県倉敷市で)

 市によると、同町では水田414ヘクタールの8割が冠水。被災者の多くはハウスも農機も駄目になったが、避難所と自宅を行き来し復旧に努めた。市は「生活再建が優先で、営農再開は悲観的な見方も強かった」(農林水産課)と話す。

 状況に変化が見えたのは、被災から約1カ月後。同事業で国が最大2分の1、県と市が同10分の2ずつ助成し、自己負担を1割に抑える方針を明らかにしてからだ。

 同市の同事業申請は701件で、同町が65%を占める。買い替える農機の数は、ハウスやコンバイン、刈り払い機など大小合わせて4128。同課は「想定以上に再建、営農再開に踏み切る農家が増え、驚いている」と話す。

 同町で水稲6ヘクタールとハウス15棟で野菜を生産していた山田美幸さん(62)。ハウス9棟が壊れ、農機一式も動かなくなり「心が折れかけた」と、当時の心境を語る。ただ、専業のため営農を続ける他の選択肢がなく、「落ち込む暇もないくらい家や畑の片付けに明け暮れた」と話す。

 助成を力に、同規模で再建を決断。営農継続を断念した4戸と規模を縮小する1戸から、2ヘクタールの田も引き受けた。新しいハウスを前に、「何とかここまで来た」と喜ぶ。

 ただ、来年の営農再開に懸念も残る。水害で、農地にはいろいろな物が大量に流れ込んだ。「トラクターに異物が入って故障するのが心配」「田の土壌成分が変わったかもしれない」などの声がある。JA岡山西は、漬かった畑は十分に耕し、育ちが早い野菜で生育を確かめるよう促す。 
 
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