丈夫に育て 農高生の手で人工授精 雄牛が無事誕生 富山県「初の事例」

子牛を抱きしめて誕生を喜ぶ佐野さん(富山市で)

 富山市にある富山県立中央農業高校で、同校で初めて、生徒の手による人工授精の子牛が誕生し、元気にすくすくと育っている。家畜人工授精師の資格を持つ生物生産科動物科学コース3年の佐野隼平さんが2月15日、種雄牛「松福美」から採取した精子を雌牛に注入し、受胎させたもの。分娩(ぶんべん)予定日は11月27日だったが、1週間遅れの12月3日に雄の子牛が生まれた。

 同校ではこれまでに、6人の生徒が家畜人工授精師の資格を取得している。しかし、全国では、この資格を持つ高校生は、ほとんどいない。同校は今回が全国でも初めてのケースとみており、県農林水産部は「県内では初めてだ」としている。佐野さんは「出産が遅れて心配をしていたが、大きく生まれてくれて本当にうれしい」と笑顔で子牛を抱きかかえた。

 同校は、繁殖だけでなく、北陸地方で唯一、肥育にも取り組み、繁殖牛13頭と子牛7頭、肥育牛13頭を飼養する。現在は6頭が妊娠中で、来年4月には新たに、生徒が人工授精した子牛が誕生する予定だ。

 同コースの生徒は来年1月、肉牛を飼育する全国の“高校牛児”が肉質と日頃の取り組み内容を競うJA全農主催の「第2回和牛甲子園」に出場する。(富山)
 

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