参院委で採決強行 きょう本会議で承認へ 日欧EPA

 参院外交防衛委員会は6日、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)の承認案を与党などの賛成多数で可決した。参院の審議時間は4時間半。野党側は、農産物の影響を巡る政府の説明や審議時間が不十分だとして批判を強めたが、与党側は委員長の職権で採決に踏み切った。7日にも参院本会議で可決、承認される見通しだ。

 日欧EPAは、日欧双方が互いに国内手続きを終え、通知が完了した翌々月の1日に発効する。EU側は12月中の完了を予定。日本でも国会会期末の10日までに承認された場合、法的な手続きが12月中に終わる見込みで、来年2月1日の発効となる見通しだ。

 米国を含む12カ国の環太平洋連携協定(TPP)は、衆参の特別委員会で計130時間審議した。一方、日欧EPAは、農林水産物でTPP並みの市場開放を受け入れるにもかかわらず、承認案の審議は計9時間にとどまった。関連法を含めても14時間余りで、米国を除く11カ国によるTPPの新協定(TPP11)やオーストラリアとのEPAを下回る。農林水産委員会との連合審査も開かれなかった。

 野党側はこの日の審議で、農産物交渉の焦点だったチーズの市場開放、日本の農林水産物の影響試算とEU側の試算の整合性などを追及。国民民主党の大野元裕氏は、前回の審議でEPAの合意内容に沿ってEU産チーズの輸入量を巡る細かい区分のデータを要求。ただ、同日の審議では示されなかったことを踏まえ「政府が説明責任を果たさず、審議はあまりにも不十分だ」と強調。小里泰弘農水副大臣は、精査するのに時間がかかるとし「協定発効までであれば対応できる」と述べるにとどめた。

 共産党の井上哲士氏は、採決に当たり反対の立場を表明し、EUの対日輸出の試算と農水省の影響試算に大きな差があることを改めて指摘。「都合の悪い事実にふたをして『万全の対策』と繰り返す姿勢は到底、国民の理解を得られない」と政府を批判した。 
 

おすすめ記事

農政の新着記事

検索

e農サーチ e農サーチとは