野菜輸入 6年ぶり90万トン超へ 天候不順で国産不安定 中国産長期契約も

 2018年の生鮮野菜の輸入量が、6年ぶりに90万トンを超えることが確定的となった。財務省の貿易統計によると、10月までの輸入実績は80万4863トンと月平均8万トン以上で、あと2カ月での突破は確実。この10年は、国産が不作となり輸入が急増した12年(91万トン)を除けば、年間80万トン前後で推移している。18年は10月までで1年分を輸入した格好。天候不順や産地の高齢化により、国産の出回りが不安定になったことを受け、輸入生鮮野菜を手当てする動きが強まっている。
 

生産基盤維持が不可欠


 18年の月別輸入量は、5、6月を除いて前年を上回った。年明けから春までは、前年秋の天候不順が尾を引き、国産価格の高騰が長期化したことで輸入物への切り替えが進んだ。3月は、年度末で需要が高まり、単月として13年ぶりの高水準となる13万トンを記録した。7月以降は、北日本の長雨と関東以西の干ばつで夏秋野菜が不作となり、輸入物の引き合いが根強い。「飲食店や加工業者が安価な輸入物の仕入れを強めている」(卸売会社)。

 品目別では、結球野菜の増加が目立つ。国産が露地栽培中心で、天候不順の影響を受けやすいことが背景にある。10月までの累計の輸入量は、ハクサイが前年同期の8・3倍となる1万5412トン、キャベツが2・7倍の8万3834トン、結球レタスが2倍近い1万4447トンと大幅に増えた。

 輸入業者は「これまでは国産が不足したときだけ輸入するスポット契約が主流だったが、今年は中国の業者が長期契約を求め、輸入量が増えた」と明かす。特にレタスは、国産の秋冬物の不作が複数年続いたことで、今年は国産の作柄に関係なく輸入物を仕入れる動きが強まっているという。

 市場関係者は「キャベツでも、輸入物の調達を増やす動きが見られる。国産の出回りが少しでも減ると、輸入にシフトする動きが定着し、さらに強まっている。国産の生産基盤の維持、強化が欠かせない」と分析する。 
 

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