水木一郎さん(歌手) 石川・秋田米に“舌鼓” 目がない地場の名物料理

水木一郎さん

 米の時期になりますと、石川県と秋田県からお米を送っていただいています。

 石川県は輪島から。僕は白米千枚田の特別名誉会員という形で、2012年から田んぼのオーナーになっているんです。輪島のお祭りに呼ばれた時、千枚田を案内してもらったんです。そこには漫画家の永井豪先生、さいとう・たかを先生、ちばてつや先生の田んぼがあったんですね。先生方はそこのオーナーになられていて、田んぼに名札が立っていました。「いいなあ」と言ったら、僕にもオーナーになってほしいと勧められまして。

 田植えや稲刈りも経験させていただいていますが、普段はボランティアの方が育ててくれていまして、秋になると10キロのお米を送ってもらっています。小粒で甘い「コシヒカリ」。「アニキ米」と名付けて、仲間にお裾分けをしています。

 もう一つの秋田県には「超神ネイガー」というご当地ヒーローがいるんです。名前は、なまはげが叫ぶ「泣く子はいねがぁ」から取ったもの。僕はそのヒーローの歌を担当した関係で、毎年、ネイガーが育てたお米をいただいています。去年は「あきたこまち」、今年は「ササニシキ」が10キロ送られてきました。

 本は自然に恵まれていますよね。僕は11年ごろから山歩きに目覚めました。13年からは「アニソン登山部」と銘打って、仲間と一緒に緩い山登りをしています。

 山にもお目当てのごちそうがあるんです(笑)。僕、きのこや山菜が好きなんですよ。長野県小諸市の黒斑山や高峰山へ行く時は、山麓できのこずくめの料理をいただくのが楽しみなんです。いろんな種類のきのこを網焼きにするのもワクワクするし、裏山で収穫した地物のマツタケも絶品なんですよ。

 標高2000メートルの所に高峰温泉というのがあるんです。眼下に雲海が広がる露天風呂が最高で、宿には天体望遠鏡が何台もあります。星の観察をして、寒い寒いと戻ると、五平餅が用意されている。それにくるみみそを付けて、自分で暖炉で焼いて食べるんです。これがまたおいしいんですよね。食事の席に出る野沢菜も絶品で、それだけでご飯をたくさん食べられる。でも不思議なことに、東京で食べる野沢菜はそれほどでもない(笑)。その土地で食べるからこそ、おいしいんですよね。

 事で地方に行くことは多いのですが、名所を回る時間はなかなかありません。その土地を楽しむには、名物料理をいただくしかないんです。仕事で接待を受ける時、料理や店の希望を聞かれますけど、いつも「和洋中問わず、この土地の食材を使った名物料理が食べたいです」と答えます。

 取れたての食材というのは、とにかくおいしいですよ。「アニソン登山部」で神奈川県の藤野でバーベキューをしたことがあります。そこでは食材が用意されているだけでなく、畑で好きな野菜を収穫できるんです。キュウリ、ナス、ネギ、ジャガイモなどいろいろな野菜を焼いて食べました。ジャガイモなんて掘っても掘ってもいくらでも出てきて。それをすぐに焼いて食べるわけですから、本当においしかったです。

 白米千枚田のオーナーにしろ、「アニソン登山部」にしろ、面白いと思ったら、すぐに始めますね。もともと好奇心は旺盛なほうですが、最近また興味の範囲が広がっているような気がします。今年、デビュー50周年を迎えましたけど、目指すは最高齢現役歌手。まだまだ頑張るゼーーーット!!(聞き手・写真 菊地武顕)
 

 みずき・いちろう


 1948年、東京都生まれ。68年に「君にささげる僕の歌」でデビュー。71年の「原始少年リュウ」主題歌以降、次々とアニメの主題歌を歌ってきた。今年10月に50周年記念アルバム「Just My Life」を発売。来年1月5、6日に東京・よみうり大手町ホールでライブ「JUST MY LIFE」を開く。 
 

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