[活写] “お返し”は豊作

豊作を願い正月料理や酒でくわをもてなす本芳さん夫妻(11日、富山市で)

 今年も良い実りをお願いします──。富山市の農家、本芳彦弘さん(83)宅で11日、田畑を耕すくわを料理や酒でもてなす独特の風習「おくわさま」が開かれた。

 その年の農作業を始める前に、神様に見立てた農具に対して、前年の実りに感謝し豊作を祈る行事で、毎年この日に行なう。同市細入地域の農家に約380年前から伝わるが、今も続けるのは本芳さん宅だけだ。

 タイの塩焼きや黒豆煮など、妻の弘子さん(83)手作りの正月料理が並ぶ宴席を用意。上座に、畑の神を表す「ひら鍬(ぐわ)」と、刃が3本に分かれた田の神を表す「みつ鍬」を立て、酒や料理を勧めたり話し掛けたりして、丁寧にもてなした。

 くわと歓談した彦弘さんは「今年も豊作になるとうれしいお返事を頂いた。一生懸命農作業に励みたい」と話した。(富永健太郎) 

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