農用地4年連続減 17年 401万ヘクタール、計画と隔たり

 農業に利用する農地として指定された「農用地区域」の農地面積(2017年)は401万8000ヘクタールで、前年と比べて1万ヘクタール減少したことが農水省の調べで分かった。荒廃農地の増加や農地分類の見直し、宅地などへの転用が影響し、4年連続の減少となった。食料・農業・農村基本計画では25年までに、同地区の農地を含め耕地面積を440万ヘクタール確保する目標を立てているが、減少傾向に歯止めがかかっていない現状が改めて浮かび上がった。

 同区域は、農用地として利用するべき土地を市町村が設定した区域。田畑や採草牧草地などの農地の他、農業用施設用地なども含む。

 最近5年間の傾向を見ると、13年には前年を上回り405万8000ヘクタールとなったが、その後は減少傾向に転じた。以来、直近の17年まで4年連続で前年を下回る状況が続いている。

 17年は、転用で除外されたなどの理由で減少した農地が2万3500ヘクタールに上った。一方、荒廃農地の発生抑制、再生によって増加した農地は1万3500ヘクタールにとどまった。

 都道府県別に見て、前年よりも面積が下回ったのは36県。16年と比べて6県増えた。減少幅が最も大きかったのは宮城、鳥取、愛媛の3県で、いずれも1000ヘクタール減少した。鳥取県は「中山間地を中心に、農地が森林のようになり再生が難しい状態の農地が増えた」(経営支援課)と説明。農家の高齢化や担い手不足で、栽培が困難となった農地を非農地として山林原野の分類に移行する動きが広がった。

 政府は現行の基本計画で、同区域の農地や生産緑地などを含む耕地面積を25年までに440万ヘクタールにする目標を立てている。耕地面積の大半は農用地区域内の農地で占めるだけに、減少に歯止めをかけないと目標達成の可能性も遠のく。

 同省は「農地の見直しが進んだ県での減少幅が大きかった」(農村計画課)と分析。中山間地域等直接支払交付金の活用を促すなどして、同区域の基準を満たす農地を増やし、面積の確保を進める考えだ。

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