ため池など農業施設 防・減災対策を強化 集中的に予算措置 点検、補修 手厚く

 農水省は、相次ぐ自然災害を踏まえ農業関連施設の防災・減災対策を強化する。農業用ため池が豪雨によって決壊し、人的被害が発生した経緯を踏まえ、点検や所有者らへの指導、補修の助成を拡充。地震や大雨による停電への備えとして、水利施設に非常用電源の設置などを助成する。2019年度予算案や18年度補正予算案に関連対策を盛り込んだ。
 
 政府は18年12月、防災・減災対策の強化に向けた3カ年計画を閣議決定し、20年度まで集中的に取り組むことを決めた。農業分野では、ため池1000カ所、ダムや用水路、水門など農業水利施設1000地区で、非常時も機能や安全性を確保することを明記した。

 19年度予算案の「農業水路等長寿命化・防災減災事業」(208億円)の中で、都道府県を通じ、関連団体によるため池の点検、所有・管理者の指導などのパトロール活動を支援する。補修が必要な部分があるかどうかを把握し、必要に応じて補修を促す。

 農業用ため池は、地域によっては営農に欠かせない。ただ、西日本豪雨で決壊したことなどを踏まえ、同省は「ため池の適切な管理や保全を後押ししたい」(防災課)考え。パトロールを通じ、同省のデータベースに所有・管理者情報が登録されていない受益面積0・5ヘクタール未満のため池の把握も進める。

 18年度2次補正予算の「防災・減災、国土強靭(きょうじん)化のための緊急対策」(546億円)の中では、下流への影響が大きいため池や水利施設の監視・管理体制の確立を進める。

 ため池では監視カメラや水位計、水位を調節する設備の設置、防災機能を確保するための軽微な補修などを想定。費用を定額補助し、従来の半額補助より手厚くする。総事業費800万円未満の整備を対象にする。

 揚排水機などに非常用電源を設置する場合も、定額補助する。北海道地震などによる被害を踏まえ、停電時にも農業用水路の水位などを管理できるようにする。ダムや水門、頭首工などの耐震化も国が実施する場合、事業費を最大本州は3分の2、北海道・離島は75%、沖縄・奄美は90%を助成する。

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