豚コレラ 感染経路 「イノシシ関与」有力 農水省検証

 農水省の拡大豚コレラ疫学調査チームは、多くの豚コレラ発生農場の感染経路に野生イノシシを挙げる。7例目までの岐阜県の事例では、何らかの形で野生イノシシが関連している可能性を改めて指摘。周辺でウイルスに感染したイノシシが見つかった農場もある。小動物を経由し、感染イノシシのウイルスが養豚場に運ばれたことも想定する。野生動物の侵入防止や、農場を行き来する人、車両などの消毒徹底が求められている。
 

接触小動物が持ち込みも 人・車両の消毒を徹底 

 
 同チームは22日の第5回検討会で7、8例目を中心に発生農場の感染経路などを検証した。岐阜県各務原市の7例目では、発生1カ月前に感染イノシシが農場から2キロの地点で見つかっていることを指摘。野生イノシシ由来と想定した。さらに、農場内や周辺ではキツネなど小動物が目撃されている点を踏まえ、感染イノシシと何らかの形で接触した小動物が農場内にウイルスを持ち込んだ可能性も挙げた。

 1~6例目の検証結果も改めて整理。感染経路の一つに野生イノシシの可能性を挙げた。岐阜市の1例目は、イノシシが生息していると考えられる山林の周辺に農場があり、住宅地や大きな道路を避けて農場周辺に近付ける道があった。6例目の関市の農場でも、5キロ弱の地点で感染イノシシが見つかっている。

 こうした事態を踏まえて、農水省は野生イノシシに対し餌型のワクチン使用を決定。岐阜、愛知両県の感染イノシシから見つかった地域を中心に、一定の範囲内にワクチンを設置。3月から始め、複数年続ける見通しだ。

 一方、8例目の愛知県豊田市の農場は、農場を出入りする堆肥運搬車両の洗浄、消毒はしていなかったと指摘。発生は2月6日だが、ウイルスは11月下旬~12月中旬の侵入を推定した。

 一連の検証結果を踏まえ津田知幸チーム長は農場の出入り口や周辺、関連車両などに対し「適切な洗浄、消毒を徹底する必要がある」と強調する。

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